「クロダイの生物学とチヌの釣魚学」を読んで

こんばんわ めんだこです。

 

先日、前々から気になっていたこの本を買いました。

 

 海野徹也著 「クロダイの生物学とチヌの釣魚学」

著者である海野徹也氏は広島大学大学院准教授でありながら無類の釣り好き。

生物学と聞くと何だか難しそうなイメージがしますが内容は非常に分かりやすく、本書も釣り人目線からクロダイの生態について書かれた一冊でした。

 

クロダイ釣りの疑問に研究データをもとに解答

「クロダイって視力いいの? 釣り糸見えてんのか?」

「色を見分けられるのか?」

「どんな匂いとか味が好みなんだろう?」


釣り人なら誰でも一度は疑問に思うことですけど、これって普通だったら自身の経験か憶測でしか答えられない訳です。

仮に学術的なデータがあり、そこから答えが導き出せるとしても難解な専門用語ばかりの論文では読む気も失せてしまいます。
そもそもわたし程度ですと理解できるかも怪しいもんです。

この本ではわたしのような一般人にも分かるように難しい言葉をなるべく避け
かみ砕いて説明されているのでムリなく読み進められました。

以下、本書の中で特に気になった部分について書いてみます。

 

クロダイの視力

どちらかといえば視力がいい魚だとおもってましたが人間と比べるとかなり悪いようです。

著者がクロダイの目の網膜にある視細胞の密度から導き出した視力は0.14。

さらにこの視力に基づいて、「どの程度まで近づいたら釣り糸を視認することができるのか」など釣り人ならではの考察もされています。

クロダイにはどのようにモノが見えているかを深く知ることができました。

第5章 クロダイが感じる匂いと味

わたしがこの本の中で一番興味をひかれた章でした。

クロダイの嗅覚・味覚について書かれています。つまりエサについてですね。
気になったのが嗅覚刺激物質がアミノ酸だということ。

アミノ酸と聞くと、身近なところで思い浮かぶのは味の素(グルタミン酸ナトリウム)です。

でもこれって人間からすると無臭ですよね?
そんなアミノ酸を魚は匂いとして感じ取れる。

また、人間が「これは釣れそうだ!」と感じる匂いが、魚とってはそうでもないかもしれないということ。
これは驚きでした。

アミノ酸の種類によっても反応の強弱があるようです。

嗅覚には強く反応するが、味覚に対してはそれほどでもないもの。
もしくはその逆のパターンや、嗅覚・味覚両方に反応するもの。

「なぜオキアミは万能エサとして広く使われているのか」についても、アミノ酸含有量の観点から詳しく論じられています。

とにかくこの章は読んでいて、とても参考になりました。

 

最後に

この本を読んですぐに釣りが上達、もしくはたくさん釣れるようになるかといえば答えは「いいえ」でしょう。

釣りのテクニックに関しての書籍ではないので当然です。

しかし読み終えた後にはクロダイという魚について新たに気づかされる事も多いはず。

自分であれこれ考えながら釣りをする理論派の方はぜひとも読んでいただきたい、そんな一冊です。

余談ですが読了後、わたしもいくつかアミノ酸を購入してしまいました。
今後自作エサに試していきたいと思っています。

ちなみに本のタイトルにもなっている「釣魚学」という学術分野は著者が独自に考えたもので実際には存在しないようです。

 

読んでいただきありがとうございました。

 

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